マラソン大会当日は晴れか曇りの天気であってほしいもの。
その願いが叶わず、雨になってしまうこともある。
そんな雨の日のマラソン大会で実際にコースを走った体験談を述べていく。
マラソン大会当日。
朝目を覚まして窓の外を見ると雨が降っており、愕然とする。
行くか、行かないと悩む。
せっかくエントリーして練習してきたから走りたい。
だが、無理して走って体調を崩す恐れがあるからやめた方がよいか。
答えが出ないまま、とりあえず準備だけはしてみる。
行くのであれば出発時間があるので、そう悩んではいられない。
出発時間も近づいており、行くことを決める。
大会会場まで自転車で行くのだが、リュックサックを大きいサイズのゴミ袋で包み、中身が濡れないようにした。
上下カッパを着て出発。
雨のため気温が低く、自転車走行中の向かい風で体温が奪われていく。
どうにかマラソン大会に到着。
幸いにもアーケードがあり、他の出場者もそこで雨宿りをしたり、ウォーミングアップをしている。
ほとんどの人が同じビニールのカッパを着ている。
自分のカッパもビニール製で、100均で買ったもの。
スタート地点で待っている時には、雨で手や足先が濡れて冷たい。
このタイミングでカッパを脱いでいる人もいたが、自分はカッパを着たままスタートした。
走っていくにつれて、靴が濡れて重たくなり、走りづらくなる。
しばらく走っていると体が温まっていき、暑くなりカッパを脱ぎたくなる。
途中にある給水所には、水を飲んだ後の紙コップを捨てる箱が設置してある。
聞いてみると、カッパも捨てていいとのことだったので、そこに自分が着ていたカッパを入れて、ようやく身軽になる。
体が濡れているのは雨水なのか汗なのかわからない状態になったが、悪条件でも必死に走り続ける。
タイムよりも、雨の中でもしっかり完走したいという気持ちになった。
そして、ようやくゴール。
雨の中のランニングはずっとしたことがなかったので、ポジティブに考えると貴重な体験ができて良かった。
練習であれば雨天では走るのを中断していたが、本番は雨が降っていても走るしかない。
そして、マラソン大会ならではのゴールの後の大変なことがあった。
それは、ゴール地点から自分が置いた駐輪場まで距離があって遠いということである。
すぐに出発して帰宅したくても、しっかり歩いて駐輪場までたどり着かないとならない。
ゴール直後は走りたくないので、時間はかかるが歩いて進んでいくことに。
ゴールしたらすぐに帰宅するつもりだったから、着替えを持ってこなかった。
だが、このことが大きな後悔となったのだ。
雨水で濡れた服が体温をどんどん奪い、寒くてたまらなくなる。
そして、自転車に乗ると風が容赦なく当たってくるので極寒となる。
この時、着替えて乾いた服を着ていれば、こんな想いはしなくて済んだだろう。
面倒で荷物になったとしても、着替えはちゃんと持ってくれば良かったと思いながらペダルを漕いで家を目指す。
ようやく帰宅。
マラソンよりも帰宅への道の方が辛かったかもしれない。
雨の日のマラソン大会で気をつけること。
それは着替えを持っていくことだと身に染みた。
今後、マラソン大会が雨だった場合は、今回の体験から後悔しない走りをしたい。
そして、大会会場への行き来もできるだけ快適になるように持ち物を用意していこう。
そう思ったのである。

