仕事が積む前に心が詰んだ体験談(後編)


※この記事は後編です。

※前編はこちら





明日、仕事行けるかな?

今日1日仕事を休み、
心療内科に行ってきて、

とりあえず気持ちが安定してきた。



そしてまた、
新しい不安がやってくる。


(明日、仕事行けるかな?)



この青空が暗くなり夜を迎え、
今日という日が終わり、
朝になって明日を迎える時、
自分は落ち着いて仕事に行けているだろうか?



今日みたいに動悸がして、
また仕事に行けなくなるのではないだろうか?


明日も仕事行けなくて、
また次の日も仕事行けなくて、

もしそうなったら、
ずっと仕事行けなくなってしまうのでは?



そう不安に思ったのである。



心が限界を迎えないように、
無理をしないことは大切である。


だが、「無理をしない」に執着しすぎると、
ちょっとした困難でも「無理をしない」で
避けていくかもしれない。


明日、仕事に行ける状態かどうか、
それを見極めるのは難しいが、
それを判断し行動するのは自分である、。


今日の状況を見れば、
明日の朝の自分が「無理をしない」を
徹底すれば、
また仕事を休み、
それがきっかけにずっと休んでしまうかもしれない。



もちろん、それも1つの選択肢であり、
そうすることで心身を無理させないことで、
また新しい生活を送ることもできる。



でも、自分は、今の仕事をまだ続けていきたい。

心身を壊してまでも働きたくはないが、

うまく回復していって、
心身が安定して仕事を続けられるようにしたいと思っていた。




次の日、仕事に行くことにした。

翌朝。

動悸は昨日ほどではなく、
身支度をすることはできた。


ただ、不安が半端ない。



(仕事に行って、
さらに不安が大きくなり、
状況が悪化したらどうしよう。)



(ただ、慣れない仕事が詰んでいくことで
追い詰められているのだから、
その仕事に慣れてこなしていけるようになれば、
改善していくだろう。

仕事を1日、また1日とやっていく中で
慣れていくだろうから、

今日、仕事に行くことで、
改善への一歩となるはずだ。)


こんな心の葛藤があった。


職場に行くだけ行って、
ダメそうだったらすぐ帰ろう。


そう思って家を出たのだった。




息苦しさがあったが
落ち着きを取り戻せた。

出勤中、ずっとドキドキしていた。


会社の入口に入ると、
息が苦しくなっていった。


自席に積み重なった書類の山を見ると、
胸が痛くなり、

(これ、ダメそうかもしれない・・・。)


って思った。



同じ係の人に、
「出勤したけど体調悪いから帰ります。」

って、今すぐにでも言おうと思った。




・・・だったんだけど。


職場に着いてから10分くらいしたくらいだろうか。


あんなに息苦しくなっていたのに、
急に呼吸が落ち着いてきた。


昨日処方された心療内科の薬が効いてきたのだろうか?


それはわからないが、
まだ職場にいられるなって思った。




1日仕事をすることができた。

上司に今の自分の状況や心療内科に行ったことを話す。


「無理しないように、
マイペースにやっていけばいいから。」

上司からそう言ってもらえて、
また少し気持ちが軽くなった。



仕事にとりかかり、
「あれもしなくちゃ、これもしなくちゃ。」
と思うのではなく、

「まずはこれをやる。」
と、1つの仕事に向き合い、
それが片付いたり、
ある程度の方向性が定まり、
置いておけるとわかったら、

「次にこれをやる。」
と、1つ1つを確実にこなしていった。



昼休みには、心療内科の薬を飲んで、
午後も息苦しくなることはなかった。


自分のできる範囲で、
目の前の仕事を1つ1つこなしていく。


この繰り返しをすることで、
出勤直後の息苦しさはあったが、
今日1日は心が大きく乱れることなく、
仕事をすることができたのだ。




次の日も出勤でき、
少しずつ改善していった。

そしてまた次の日も出勤することができた。

昨年度の資料を見返したりして、
仕事の全体像をつかもうとし、

仕事に慣れて理解できるようにしていった。



こうして何日か経っていった。

上司が定期的に、
「あれから大丈夫?無理しないでね。」

と優しく声をかけてくれて、
気持ちが楽になった。



しばらくは(1ヶ月くらいだろうか)、
薬を飲んでいたが、
気が付いたら薬を飲まなくなっていた。


心療内科に再び行かなくても、
出勤することができたのだ。





そして、今。

今も、診療内科に行ったり薬を飲むことなく、
仕事ができている。


今の仕事に慣れたということで、
仕事で心が追い詰められることはなくなった。


異動直後3日目に休んだあの日。

もし、4日目も休んでいたり、
上司にちゃんと報告してなかったら、

今も出勤ができてなかったかもしれない。



無理をせず仕事を休むことを選び、
上司への報告や心療内科に行って、
根本的な解決を進めたことで、
今の自分があるのだと思う。


「結局のところ、仕事に慣れていくことで、
おおよその解決ができそうだ。」

そのように自分の状況を見極めることで、
4日目は「無理をしない」を選ばずに、

「ちょっと無理して出勤しよう。
ただ、ダメそうだったらすぐ帰ろう。」

「“あまり”無理しない」というやり方で
出勤することができた。



慣れない環境やオーバーワークによって、
余裕がなくなり、追い詰められる場面は、
今後も遭遇するかもしれない。


そんな時、
異動直後3日目のことを思い出し、
自分にとって何が最善であり
根本的な解決をするにはどうすればよいか、

職場や心療内科など、
相談することで客観的に自分を見るようにし、
自分にとって良い判断をしていきたい!!




(終わり)

※前編はこちら




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