偽りという言葉は、人に為と書く。
為というと、為になる講座のように、役に立つ有効なものをイメージする。
なので、人の為になるのが偽りとなるだろう。
しかし、偽りというのはネガティブな意味に捉えられがちである。
例えば、「偽りの情報が混乱を招いた。」
「認可を受けた専門業者と偽る訪問販売に注意しよう。」
など、偽るという字は良くない時に使うことが多い。
では、なぜ偽りは人の為と書くのに、良くない意味にやっているのだろう?
それは、「為」という字は、行う・成り立つという意味を持つからである。
「偽」は人の為になるではなく、人が(本当ではないことを)行うという意味になるのだ。
一見すると、ポジティブな意味になりそうな漢字のつくりである「偽」。
実際は「本当ではない」のような良くない意味であった。
そんな偽りを見抜いて賢い選択をしたり、偽りのない自分と向き合うことで、人の為になるようにな生活を送りたいものである。