「一生懸命(いっしょうけんめい)」
この言葉。
「一生懸命がんばっている。」
「一生懸命な姿に心が打たれた。」
このように使われる。
何気なく使っているこの言葉だが、
改めてじっくり文字を眺めると、
とても壮大な意味が感じ取れるのだ。
眺めていると、最初に、
「一生懸命」の「懸」の字が気になった。
「懸」は「懸ける」という意味がある。
「懸ける」とは、
・何かを失う覚悟を持って取り組む。
・心を集中させて成し遂げる。
このような意味が含まれている。
何を懸けているのだろう?
ここで、「一生懸命」の
「懸命」の2文字が目に付く。
懸命。
そう。
命を懸けているのである。
一生懸命という言葉は、
もっと気楽に使っていたけれど、
よくよく考えると、
命を懸けるような、
物凄く重大なことだったんだなと気が付く。
「懸命」の2文字でも、
相当な意味が込められているが、
そこに、さらに「一生」の文字がある。
「一生」に、
「懸命」に。
つまり、
「一生、命を懸ける」
ということになる。
これって、
自分の人生を使ってまでも、
命を懸けてまでも、
そこまでして取り組んでいるんだな。
そんな、究極な努力の賜物ともいえる、
覚悟も気合も天文学レベルともいえる、
それが、
「一生懸命」
である。
そんな「一生懸命」という言葉を、
普段の生活の中で使えるというのは、
なんとも ぜいたくなものといえるかもしれない。
一生懸命の言葉に必要以上に気負わずに、
自分の言葉として、
うまく消化していきたい。
また、
一生を使ってでも、
命を懸けてでも、
それでも取り組んでいきたいこと。
そんな、一生懸命になれる、
自分がやりたいことを見つけられると、
それは、自分の人生そのものに張り合いが生まれ、
自分で人生をしっかり生きることができるだろう。