【第1話】ツバメの巣だと思ったら、ハチの巣だった!(体験談)


※第2話、第3話の記事はこちら↓↓↓

ある日、ベランダを出て、
上を見上げると、
壁に巣があった。



土で固められた巣。
それを見て、「ツバメの巣だ!」
と思った。



でも、思ったより小さかった。




まだ巣をつくっている最中なのか?

それとも、既に巣立っていき、
巣が朽ちている途中なのか?



巣にはツバメの姿は見当たらず、
もしかしたら、これからツバメが
巣に戻ってくるのかもって期待してみた。



とりあえず、ベランダに置いたチェアーに横になり、
うたた寝をしてベランダ時間を楽しむことにした。



目を瞑っていると、

「ブォ~ゥ~~ン・・・」

という鈍い音が聞こえてきた。


嫌な予感がした。



目を開けると、
自分の真上にハチが1匹飛んでいた。



目を開けるとハチがいるっていうパターン。

以前、部屋の中にでっかいハチが何匹も入ってきて、
部屋を追い出された時以来であった。







「スズメバチ?何匹ものでっかいハチが侵入し、部屋を追い出された体験談(前編)」の記事こちら。






「スズメバチ?何匹ものでっかいハチが侵入し、部屋を追い出された体験談(後編)」の記事はこちら。






アシナガバチだろうか?


ベランダの狭い空間で、
少しでもハチと距離をとる。


ハチが掃き出し窓の近くにいるため、
部屋に入って逃げ込むことができない。


また、ここは2階なので、
ベランダの外に逃げることもできない。



一触即発・・・。



ハチは羽音で威嚇しながら、
時々こちらに近づいてきて、
臨戦態勢でいるようだ。



緊張感漂う時間が過ぎていく。


やがて、ハチはベランダの外へ飛んでいき、
その隙に部屋の中に入ることができた。






ところで、あのハチはツバメの巣に何度か近づいていた。

まるで、自分の縄張りかのような動きをしているように見えた。



もしかして、ツバメの巣じゃなくて、
あのハチの巣なのでは?



そう思って、ネットで調べてみる。




すると、土で固めた巣をつくる「ドロバチ」という
ハチがいることがわかった。


ハチの巣というと、
6角形のものがたくさんある構造をイメージするが、
土で固めた巣をつくるハチがいるのは初耳であった。



改めて、ツバメの巣・・・、じゃなかった、
ハチの巣を確認してみる。


恐いので、掃き出し窓を開けずに、
部屋の中から見てみる。


ハチがいなそうなので、
掃き出し窓を開けて、ベランダに出てみる。



しばらくしたら、
あのハチが巣に近づいてきた。


よく見ると、黒い体に黄色線が2本入っている。

まさに、ネットで調べたドロバチの特徴どおりであった。


これは、ドロバチの巣だったんだなー。



調べてみると、
ドロバチは巣づくりを完成させると、
その巣には二度と戻ってこないらしい。


そして、巣の中にいるドロバチの卵が羽化する。
巣の中には、親バチが針で刺して麻酔で弱らせておいた
青虫などが入っているため、その餌を幼虫が食べる。

それから蛹になり、
成虫したら、巣に穴を開けて巣立っていくそうだ。




つまり、ドロバチは巣をつくっている最中だったのだ。


その日の夕方、巣を見ると、
穴が塞がっており、どうやら巣は完成したそうだ。


巣の中にあるであろうドロバチの卵は、
翌年の春にはきっと、
成虫となって旅立っていくのだ。




ベランダの時間を楽しんでいたら、
偶然にもドロバチの生態を学ぶことができた、
そんな変わった休日であった。


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